クラブT猫│温泉&秘湯巡り


温泉大国、日本に生まれたなら、温泉の醍醐味を味わい尽くしたいですよね。

 

クラブT猫では、日本を代表する名湯を初め、ほとんど一般に知られていない隠れた秘湯まで、和の情緒と温泉文化を楽しみながら、リフレッシュと心身の健康増進を目的として、さまざまな温泉を巡る活動です。

 

胆力と集中力を高めるのは、スロウな脱力時間。

 

日々仕事や人間関係の悩み、健康の心配や将来の不安などを常に抱えている私たちは、体と心が常に緊張しているストレス社会を生きています。温泉に浸かることで、完全脱力し、様々な不安やストレスから解き放たれる時間を定期的に作ることで、心と身体をリフレッシュしませんか?

季節の私を整える、心身に優しいプチ湯治を。

 

身体と心は密接につながっていて、身体の調子が悪いと、心のバランスも崩れがち。特に、気温も体温も冷え込みがちな冬場は、身体を温泉で温めることは免疫強化に直結します。温泉ライフは自律神経を整え、自然治癒力を高めてくれることから、週末などを使って定期的に温泉にじっくり浸かることで心身を最高のコンディションに維持しませんか?

温泉旅は、人生を楽しく豊かにする。

 

飲酒、喫煙、高カロリー、ギャンブル、危険と隣り合わせのスリル ー 楽しいことや快楽はときに健康増進と相容れないこともあるわけですが、その点、温泉は体によく、心身をリラックスさせ、人生に豊かさを与え、旅の楽しさを与えてくれる、いわば完全無欠な活動です。温泉を一生の趣味とすることで、私たちの人生の至福度や充足度は幾倍にも高まることは間違いないでしょう。

温泉(療養泉)の種類


単純温泉

誰でも入れる安心な温泉で、日本全体の4割が単純温泉と言われていおり、源泉温度が25℃以上、または特殊成分が規定値以上含まれた温泉で、かつ「溶存物質合計(ガス性のものを除く)」が温泉水1㎏中1,000mg以下の温泉のことを言います。刺激が強くないため、ビギナーや、高齢者や幼児などの抵抗力の弱い人向けの温泉と言えます。すべての温泉に共通する「一般適応症(※)」への効能があります。飲むことで、胃腸の粘膜に刺激を与え、慢性胃腸病、慢性便秘、リウマチ、腰痛、関節痛・筋肉障害、神経障害などに効能があります。

 

(※神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、挫き、慢性消化器病、痔、冷え性、病後回復期、健康増進)

 

有名な温泉:湯布院温泉 旅館 光の家(大分)

 

塩化物泉

以前は単純温泉よりも多かった塩化物泉は、陰イオンの主成分が塩化物イオンの温泉のことで、海水とほぼ同等の塩分濃度があります。「熱の湯」と呼ばれ、温泉に浸かることで塩分が毛穴をふさいで汗の蒸発を防ぐため保湿力が高く湯冷めにくく、傷の回復力を高めてくれる温泉で、切り傷、やけど、末梢循環障害、冷え性、慢性皮膚病、皮膚感染症、うつ状態、慢性婦人病などに効能があるとされています。ただし、長時間の入浴は避けたほうが安心です。飲用では胃腸の運動と消化液分泌が活発になることから、萎縮性胃炎、便秘などに効果がありますが、ナトリウムが多く含まれているので食塩制限のある疾患、高血圧、心臓病、腎臓病、浮腫のある方は注意が必要です。また強食塩泉(15g以上)についてはそのまま飲むと危険ですので、薄めるようにしましょう。

 

有名な温泉:城崎温泉(兵庫)、和倉温泉(石川)、秋保温泉(宮城)、指宿温泉(鹿児島)

 

炭酸水素塩泉

 

「美肌の湯」、「美人の湯」と呼ばれ、昭和53年の温泉改正法以前は「重曹泉」「重炭酸土類泉」等と呼ばれていた温泉で、温泉水1㎏中の含有成分が1,000mg以上で、陰イオンの「炭酸水素イオン」が20ミリバル%以上のものが該当します。肌の汚れを落とすアルカリ性の温泉で、ぬるぬるした感じやトロトロ感が特徴で、美肌効果が高く、皮膚の表面を柔らかくして古い角質を除去するため、切り傷、やけど、慢性皮膚病、冷え性、皮膚乾燥症、末梢循環障害などにも効能があります。ただし、入浴後は古い角質がなくなったぶん乾燥肌になりやすいため、保湿クリームを塗りましょう。飲むと、胃酸を中和する作用があり、胃の中で炭酸ガスを発生させて消化を促進し、胃粘膜を充血させて胃の運動を高めるため、慢性胃炎、胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、痛風などの症状への改善にも役立ちます。飲んだりうがいすることで、気管支炎にも効果があります。

 

有名な温泉:しこつ湖鶴雅リゾートスパ 水の謌

 

硫酸塩泉

 

温泉水1㎏に含まれる1,000mg以上の陰イオンの主成分が硫酸イオンである場合、硫酸塩泉に分類されます。陽イオンの成分によって、石膏泉というカルシウム硫塩泉、正苦味泉というマグネシウム硫酸塩泉、芒硝泉というナトリウム硫酸塩泉にわかれます。菱汚れを洗い流して美肌を促進するほか、鎮静作用や鎮痛作用があることから肌の傷の回復やリウマチの改善に役立つ「傷の湯」と呼ばれたり、血圧降下作用によって動脈硬化などを和らげる「脳卒中の湯」と呼ばれ、脳卒中からのリハビリに使われることも。なお、硫酸塩泉という名前からは強い酸性の泉を想像しがちですが、陰イオンの主成分が硫酸イオンであるためにそう呼ばれているだけで一般的な硫酸とは無関係ですし、無色透明で匂いもないため飲むことも出来ます。飲むだけで血圧降下や鎮静作用があるほか、胆汁の分泌を促進する効能があり、胆道疾患、便秘、糖尿病、肥満症、痛風などに効果があります。

 

有名な温泉:塚原温泉 火口乃泉(大分)

 

二酸化炭素泉

全温泉の中で0.6%しかない珍しい泉質で、11kgの温泉の中に1g以上の炭酸ガス(遊離炭酸)を含む温泉です。「単純炭酸泉」や「炭酸泉」という旧名で表示されている場合もあり、「ラムネの湯」と呼ばれることもあります。お湯の温度が高いと気化して気が抜けた状態になるため、ぬるめのお湯が必須条件となります。心臓の湯と言われ、皮膚から浸透した炭酸ガスの泡が酸素を送り込んで硬くもろくなった血管を拡張して血行をよくしてくれる(七倍改善すると言われています)ので、心臓病、高血圧症、動脈硬化症などの予防を促進し、切り傷ややけどの治癒にも効能があると言われています。また、皮膚の細胞が活性化するため、内側から肌を滑らかにする効果があり、炭酸ガスの効果で表面上の古い角質が取り除かれるため表面からも美肌効果があります。飲用した場合、消化器病や便秘、腎臓病などに効果があり、利尿作用や食欲増進にも役立ちます。

 

有名な温泉:吉野温泉元湯(奈良)

 

含鉄泉

鉄を多く含む日本では珍しい泉質で、温泉1㎏中に総鉄イオンが20mg以上含まれているもので、陰イオンによって炭酸水素塩型と硫酸塩型に分類されます。湧出時は無色透明で、空気に触れることで鉄が酸化し、浴槽では茶褐色となることから「赤湯」とも呼ばれます。鉄分は皮膚からは吸収されませんが、無色の状態で200ml以内で飲用することにより、貧血に効果があります。ただし、飲泉後にお茶やコーヒーを飲むとタンニンと鉄が結合し、効果が減少して歯が黒ずんでしまうので注意が必要です。体の芯からあったまって保温効果が高いので、冷え性、リウマチ性疾患、子宮発育不全、月経障害、更年期障害などへの効能が高いと言われ、「子宝の湯」や「婦人の湯」とも呼ばれます。強い殺菌作用があるため、外傷、慢性湿疹、皮膚炎にも効果があるほか、美肌にも良いといわれますが、乾燥肌の人には向かないので注意が必要です。一般的禁忌は、発熱時、進行した悪性腫瘍、高度な貧血など衰弱が著しい場合、重い心臓や肺の病気、重い肝臓の病気、消化管の出欠や目に見える出欠、慢性病の憎悪期。含有成分別禁忌は主に飲用の場合に適用され、ナトリウムイオンの場合は塩分制限が必要な病気、マグネシウムイオンの場合は下痢や腎不全の状態です。妊娠期や乳児の入浴については基本的には問題ありません。

 

有名な温泉:登別温泉(北海道)、十勝岳温泉 湯本 凌雲閣(北海道)、鳴子温泉(宮城)、玉川温泉(秋田)、湯の網温泉 鹿の湯 松屋(茨城)、有馬温泉 兵衛向陽閣(兵庫)、天草温泉(熊本)

 

酸性泉

火山の噴火口付近に湧く日本特有の酸性度の高い温泉で、pH値が低く、温泉1kg中に水素イオンが1mg以上含まれているもので、酸性泉の多くは硫黄以外に硫酸、塩酸、ホウ酸、明礬(みょうばん)、緑礬(りょくばん)などの成分を多く含みます。殺菌力・抗菌力に優れ、「皮膚病の湯」「直しの湯」「仕上げの湯」などと呼ばれ、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、表皮化膿症などの慢性的な皮膚病に効果が高いことがわかっています。血糖値を改善するため、耐糖能異常(糖尿病)にも効果があります。飲泉は貧血・慢性消化器疾患に良いとされています。ただし、毛穴を引き締め殺菌する力と刺激の強い泉質のため、皮膚の弱い人や体の弱い人には適さず、入浴後は湯ただれを起こす可能性があるためシャワー等で洗い流して十分に拭きましょう。

 

有名な温泉:草津温泉(群馬)、蔵王温泉(山形県)、玉川温泉(秋田県)、蓼科温泉(長野)、那須湯本温泉 松川屋 那須高原ホテル(栃木)、雲仙温泉 東園(長崎県)、明礬温泉 岡本屋(大分)

 

含よう素泉

温泉1kg中によう化物イオンが10mg以上含有する茶褐色の温泉で、薬のよう素の匂いが特徴。よう素はうがい薬や傷薬でも使われ、強い酸化力で殺菌効果を発揮する元素です。非火山性の温泉に多く、時間が経つと黄色く変色。甲状腺ホルモンの主要な成分で、全身の代謝を促進させ、内臓の働きを活性化させるホルモンなので、飲むことで皮膚や髪の再生を促し、コレステロールを下げ、動脈硬化の予防に期待できますが、過剰摂取によって甲状腺肥大を起こすことがあるのでバセドウ病の方は気をつける必要があります。

 

有名温泉地:新屋温泉(秋田)、新津温泉(新潟)、白子温泉(千葉)、酒々井温泉 湯楽の里(千葉)、前野原温泉(東京都)、豊島園庭の湯(東京都)

 

硫黄泉

1㎏のお温泉に2mg以上の総硫黄(硫化水素イオン・チオ硫酸イオン・遊離硫化水素)を含んだもので、独特の卵が腐ったようなにおいが特徴です。遊離硫化水素が多く含まれる場合は乳白色、硫化水素イオンが多く含まれる場合はエメラルドグリーンの色になります。日本全体で約500ヶ所あり、火山の近くに多く見られますが、火山から遠く離れた平野部でも高濃度の硫黄を含有する温泉は存在します。「生活習慣病の温泉」と呼ばれ、アトピー性皮膚病、尋常性乾癬、慢性湿疹、皮膚化膿症、慢性婦人病、切り傷、糖尿病(硫化水素型)、高血圧症、動脈硬化症、美肌効果などがあるとされています。

 

有名温泉:草津温泉 大滝乃湯(群馬)、万座温泉 万座高原ホテル(群馬)、那須温泉 鹿の湯(栃木)、高湯温泉 旅館 玉子湯(福島)、月岡温泉 美人の泉(新潟)、野沢温泉 外湯 大湯(長野)、秩父温泉 満願の湯(埼玉)

 

放射能泉

ラドン泉やラジウム泉とも呼ばれ、温泉1kg中にラドンが30×10-10キュリー以上(8.25マッヘ単位以上)含まれているもので、ヨーロッパにはほとんどなく、火山ガスが地下水に加わり酸性泉になるので日本や環太平洋エリアに多くみられますが、それでも国内数えるほどしかありません。微量の放射能は人体に良い影響を与えることが実証されており、安全な一定濃度に保たれたラドンガスを浴室内に送る人口温泉であるラドン温泉は万病の湯と言われ、入浴時に皮膚を通して体内に取り込まれるラドンは脂肪に溶けやすく、血液に入って全身を回り、脂肪の多い副腎皮質、脾臓、皮下脂肪、赤血球などに多く集まり、副腎皮質や脳下垂体の機能を強めます。浴水温度が高くて皮膚の血流量が多いほど吸収量が増加し、資質の多い神経の髄鞘に左右してリウマチや痛風などの痛みを和らげ、免疫作用などを活性化する「ホルミシス作用」があるとされています。「万病の湯」と言われ、浴用では動脈硬化症、高血圧症、慢性皮膚疾患、慢性婦人疾患によく、ガンを抑制するともいわれており、入浴と飲泉では痛風、慢性消化器病、新胃痛、慢性胆のう炎、胆石症、筋肉痛、関節リウマチなどへの効能があるとされていますが、湯あたりを起こしやすいので注意が必要です。一般的禁忌は、発熱時、進行した悪性腫瘍、高度な貧血などの衰弱が著しい場合、重い心臓や肺の病気、重い肝臓の病気、消化管の出血や目に見える出欠、慢性病の急性憎悪期。

 

有名温泉地:三朝温泉(鳥取)、池田ラジウム温泉(島根)、有馬温泉(兵庫)、玉川温泉(秋田)、湯之島ラジウム鉱泉保養所 ローソク温泉(岐阜)